優古堂は、2000年に開業し、小江戸として広く知られている埼玉県川越市に所在します。
川越は、今でも江戸情緒あふれる美しい蔵造りの町並みと、川越城など多くの史跡や文化財と共に城下町の歴史が色濃く残る町です。
刀の歴史からみますと、室町時代に太田道灌によって築城された河越(川越)城を中心とした城下町、その後、 江戸の北方を守る防衛拠点として川越城が重視され城下町が発展し、町名として近年まで残った鍛治町には、刀や槍を作る鍛冶屋が数軒置かれ、 郷土の刀工として江戸時代初期の則重、後期には藤枝一門が川越藩のお抱え刀鍛治として幕末の世まで仕え、以後明治の廃刀令まで鍛刀していました。
たくさんの刀が造られたこの地で刀の商いをさせていただいているうちに、お客様の御刀の研ぎや、刀の外装である拵の修理・製作のご依頼を頂戴し、 おかげをもちまして技術の確かな刀職の方々と連携させていただき、さまざまな諸工作を承るようになりました。
1000年の歴史を持って燦然と輝いている日本刀は、世界に類を見ない日本の文化財です。
その製作に携わった刀鍛冶や刀装具の名工達に思いを馳せ、遙か遠い未来に残るこれからの作品にも責任を持ち、確かなものをお届けしたいと思っております。
優古堂 店主 三浦優子